1. 今週の相場概況
今週の株式市場は、まさに「ジェットコースター」のような1週間でした。
相場のボラティリティ(変動率)が高く、方向感を掴むのが非常に難しい相場環境が続いています。
日経平均株価:51,000円〜54,000円のレンジ相場

週明けの月曜日は、先週末の不安を引き継ぐ形で大幅下落からスタートしました。
その後、週末に向けて中東情勢への過度な警戒感が一旦和らいだことで反発を見せましたが、結果的に「54,000円の壁」は想像以上に高く、分厚いものでした。
このレジスタンスライン(上値抵抗線)で見事に跳ね返され、再び下を向く展開となっています。
現在の状況を客観的に見ると、日経平均株価は直近の高値からすでに10%程度の下落を記録しており、チャートの形状は「下降トレンドまっしぐら」と言わざるを得ません。
さらに懸念すべきは週末の動きです。日経平均先物ベースでは一時51,000円付近まで下落しており、来週明けの月曜日も厳しいスタートになることが濃厚です。
しかし、悲観ばかりではありません。逆の見方をすれば、現在は「下値51,000円 〜 上値54,000円の巨大なレンジ相場」を形成しているとも捉えられます。
- 来週の戦略:
- このレンジ内での値動きを前提とするならば、「51,000円付近のサポートラインまで引き付けて買い、反発したところで欲張らずに売る」という逆張り戦略が有効になるでしょう。
- 注意点:
- ただし、この51,000円〜54,000円のボックスを上下どちらかに明確にブレイクアウトした場合、相場はそちらの方向へ強いトレンドを発生させます。
- その際は意地を張らず、トレンドに従う(順張り)柔軟な姿勢が求められます。
現状の日本株は米国株の動向と中東の地政学リスクに完全に振り回されているため、ファンダメンタルズだけで利益を出すのは非常に至難の業です。
S&P500(米国株):200日線割れが示唆する「中長期的な調整」

日本株以上に警戒が必要なのが米国株です。
S&P500のチャートを見ると、日本株よりもさらに綺麗な「下落トレンド」を描いています。
最も注目すべきサインは、長期トレンドの分水嶺とされる「200日移動平均線」を株価が大幅に下回って推移している点です。
高値からすでに9%近い調整を見せており、久しぶりの本格的な下落相場に突入したと言えます。
なぜここまで米国株が弱いのか?背景には複数のマクロ要因が絡み合っています。
- インフレ再燃と利上げ懸念:
- 落ち着きを見せていたインフレ指標が再び上振れし、市場が期待していた「早期の利下げ」シナリオが崩壊。
- 「利上げすら検討されるのでは?」というタカ派的な警戒感が株価の重しになっています。
- 中間選挙イヤー特有のボラティリティ:
- 米国では秋に中間選挙を控えており、歴史的なアノマリー(経験則)としても、選挙前は政策の不透明感から株価が軟調になりやすい傾向があります。
中東情勢が落ち着けば、ショートカバー(空売りの買い戻し)による一時的な大幅反発はあるはずです。
しかし、上記のような根本的なマクロ環境の悪化を考慮すると、ここからすぐに新高値ブレイクを目指すような力強いV字回復は、少し難しい局面に入ったと分析しています。
2. 本日の注目銘柄
中東の緊迫化を背景に、エネルギー関連銘柄に大きな資金が動いています。
特徴的な動きを見せている2銘柄をピックアップします。
INPEX(1605)

日本最大の石油・天然ガス開発企業であるINPEXです。
週末にかけて「イランが米国の和平提案を拒否した」との報道が流れ、WTI原油先物価格が再び急伸しました。
これまでINPEXの株価は、原油価格の上昇に対してやや反応が鈍い(連動していない)時期が続いていましたが、ここにきて明確に原油価格に連動して株価が急上昇しています。
資源株への投資として分かりやすい動きにはなりましたが、これは同時に大きなリスクも孕んでいます。
現在は「地政学リスクというプレミアム」が上乗せされて原油価格が高騰していますが、万が一、中東情勢が劇的に改善(あるいは停戦合意など)した場合、原油価格は急落します。
完全に連動し始めた今のINPEXは、その際「ナイアガラの滝のような大幅な下落調整」に見舞われる可能性が高いです。
まさにハイリスク・ハイリターンの「諸刃の剣」となっているため、エントリーには細心の注意が必要です。
Jパワー(9513)

もう一つの注目が、電源開発(Jパワー)です。
原油価格やLNG(液化天然ガス)価格の高騰に伴い、相対的に燃料コストの安い「石炭火力発電」への関心が再び高まっています。
その石炭火力関連の代表格として、同社に投資マネーが向かいました。
INPEXのような激しい値動きとは対照的に、Jパワーのチャートは非常に力強い右肩上がりの上昇トレンドを継続しています。
高配当利回りというバリュー(割安)株としての魅力もあり、下値が非常に硬い(底堅い)のが特徴です。
不安定な相場において、こうした資金の逃避先となるディフェンシブかつ配当妙味のある銘柄は、ポートフォリオの安定剤として機能します。
3. My売買記録(100万円チャレンジ)
目標100万円(現在:+81,000円)
📈 本日の売買
| 銘柄名(コード) | 売/買 | 数量 | 損益(前日比) | 理由・狙い |
|---|---|---|---|---|
| 信越化学工業(4063) | 3/25:買い(6298円) 3/27 :売り(6161円) | 180株 | -13,700円 | 25日線上で反発したため買い。 ⇒配当権利日である27日まで上昇すると予想していたが、下落していました。 来週は配当権利落ち日で今以上に下落すると思い、損切り。 配当が違い銘柄に手を出すのはやめておきたい。 |
【トレードの反省点】
日本を代表する超優良企業、信越化学工業で勝負に出ました。
エントリーの根拠は「株価が25日移動平均線まで落ちてきて反発した」というテクニカルな理由に加え、「3月末の配当権利付き最終日(27日)に向けて、配当狙いの買いが入って上昇するだろう」という目論見でした。
しかし、結果は思惑から外れ、権利付き最終日に向けてまさかの下落推移。
このまま保有して権利をまたげば配当金は貰えますが、翌日(権利落ち日)には「配当金の額以上に株価が大きく窓を開けて下落する」ことが目に見えていました。
今の弱い相場環境では、権利落ち後に株価がすぐに回復する保証はありません。
トータルでの損失がさらに膨らむと判断し、配当を放棄してでも権利付き最終日に損切り(-13,700円)を決断しました。
超優良株であっても、タイミングを見誤ればしっかり損失を出します。
「配当が近いから上がるだろう」という安易な理由で銘柄に手を出すのは、今の不安定な相場では非常に危険だという高い勉強代になりました。
4. 明日の戦略
今回の信越化学工業の失敗で痛感したのは、「相場が不安定な中、少しの上昇を見て『乗り遅れてしまう!』というFOMO(見逃すことへの恐怖)の気持ちが先行してしまった」ということです。
全体相場が下落トレンドにある中で、無理に買い向かっても勝率は極めて低くなります。
私のように、日中ずっと画面に張り付いてデイトレードができない兼業投資家(スイングトレードメイン)にとって、今の環境は圧倒的に不利です。
【次週に向けたアクションプラン】
- 様子見(休むも相場):
- ボラティリティが落ち着き、日経平均が明確にレンジを上にブレイクするか、底打ちのサイン(長い下ヒゲなど)が出るまでは、新規の買いエントリーは控えます。
- 手法の見直し:
- 上昇トレンドに乗る順張りスイングが機能しないのであれば、レンジ下限での逆張りや、あるいは空売り(ショート)など、今の相場環境に合ったトレード手法を模索する時期に来ているのかもしれません。
当ブログでは、私が普段実践している銘柄スクリーニングの手法や、株式投資の基礎知識についての記事も多数公開しています。
ぜひ、明日からのトレード戦略の参考にしていただければ幸いです!
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