今回は、直近2か月で高値をブレイクした日本株56銘柄のリストから、10月25日時点でスイングトレード(数日〜数週間の保有)に向いている銘柄を5つ選びました。
ポイントは「強い銘柄を、無理のない位置で買う」こと。そして今は決算シーズンの真っ只中です。銘柄ごとの決算日と、決算をどう扱うかまで具体的にまとめています。
選定基準:56銘柄をどう絞り込んだか
高値ブレイク銘柄は「強い」反面、飛びつくと高値づかみになりやすいのが難点です。そこで次の条件で絞り込みました。
- ブレイク後も終値で基準高値を維持している(ダマシではない)
- パーフェクトオーダー(PO)成立+200日線の上にある(上昇トレンドが本物)
- RSI14が76以下、25日線乖離が10%以下(過熱しすぎていない)
- ブレイク時に出来高が増えている(買いの勢いがある)
- 決算日までの距離を確認(決算ギャンブルを避ける)
この結果、残ったのは約10銘柄。そこから業種が偏らないよう、最終的に5銘柄を選びました。
今回の5銘柄(早見表)
| 銘柄 | 終値 | RSI14 | 25日乖離 | 出来高倍率 | RSランク | 決算日 | 戦略 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京海上HD(8766) | 572.2円 | 64.8 | +6.6% | 1.24倍 | 69 | 11/19 | 押し目買い |
| ソニーG(6758) | 4,137円 | 74.4 | +8.4% | 1.92倍 | 91 | 11/5 | 押し目買い |
| エーザイ(4523) | 5,076円 | 68.4 | +5.0% | 1.31倍 | 75 | 11/10 | 押し目買い |
| キヤノン(7751) | 4,891円 | 72.0 | +4.8% | 1.36倍 | 74 | 10/27 | 決算確認後 |
| オリエンタルランド(4661) | 3,281円 | 69.6 | +8.6% | 1.16倍 | 92 | 10/29 | 決算確認後 |
※RSランクは市場全体と比べた相対的な強さ(99が最強)。
① 東京海上ホールディングス(8766):決算まで最も時間がある本命


テクニカル分析
スコアは100点で今回のリスト中トップ。年初来高値・52週高値を同時に更新しています。
10月16日の高値562円を21日に上抜け、その後も終値で維持。RSIは64.8と、5銘柄の中で最も過熱感がありません。
ファンダメンタル分析

10月1日付で1株→15株の株式分割を実施し、100株あたり約5.7万円で買えるようになりました。3年以上の継続保有を条件とする株主優待の新設も発表済みです。
業績面では、2027年3月期の修正純利益9,500億円(前期比+7.8%)、年間配当245円(分割前)を計画。分割後に換算すると配当は約16.3円で、利回りは約2.9%、修正EPSベースのPERは約17倍です。
売買シナリオ
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| エントリー | 562〜572円(基準高値への押し目) |
| 損切り | 540円割れ(終値) |
| 第1目標 | 618円(+約9%) |
| 第2目標 | 648円(+約14%) |
決算は11月19日。約3週間半の猶予があり、決算をまたがずにスイングを完結しやすいのが最大の魅力です。
参照:https://kabutan.jp/stock/finance?code=8766
② ソニーグループ(6758):出来高を伴う「強いブレイク」

テクニカル分析

9月1日の高値4,070円を10月22日にブレイク。出来高倍率1.92倍は5銘柄中最大で、売買代金も約1,190億円と群を抜いています。
RSランク91と相対的な強さも十分です。ただしRSI74.4は高めなので、飛びつかず押し目を待つのが基本です。
ファンダメンタル分析

2026年度第1四半期は売上高2兆8,378億円(+8%)、営業利益4,765億円(+40%)と、ともに第1四半期として過去最高。
ゲーム・音楽・イメージセンサーがそろって最高益となり、通期の営業利益見通しは1兆7,200億円へ上方修正されています。
一方で、7月末の熊本地震による熊本の工場の生産停止の影響は、通期見通しに織り込まれていません。第2四半期決算で確認したいポイントです。
売買シナリオ
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| エントリー | 4,070〜4,137円 |
| 損切り | 3,930円割れ(終値) |
| 第1目標 | 4,410円(+約7%) |
| 第2目標 | 4,620円(+約13%) |
決算は11月5日の取引終了後です。決算前に第1目標に届かなければ、半分を利益確定してリスクを減らすのがおすすめです。
参照:https://kabutan.jp/stock/chart?code=6758
③ エーザイ(4523):医薬品セクターの資金流入に乗る

テクニカル分析

9月25日の高値5,003円を上抜け、終値で維持。10月9日の4,603円から約2週間で1割上昇しました。
52週レンジの上位89.5%に位置し、上値の重さ(しこり)が少ないのが好材料です。
注目したいのは、今回のリストに医薬品株が6銘柄(武田薬品、アステラス製薬、塩野義製薬など)も入っていること。セクター全体に資金が向かっており、その流れに乗れる銘柄です。
ファンダメンタル分析

アルツハイマー病治療薬「レケンビ」の皮下注製剤が9月16日に国内で承認されました。
週1回の皮下注射で在宅投与が可能になり、点滴通院の負担が大きく減ります。米国でも皮下注製剤の承認を取得済みで、普及拡大への期待が株価を支えています。
ただし予想PERは約37倍と割高感があります。配当利回りは約3.2%です。
売買シナリオ
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| エントリー | 5,000〜5,076円 |
| 損切り | 4,840円割れ(終値) |
| 第1目標 | 5,390円(+約7%) |
| 第2目標 | 5,560円(+約10%) |
決算は11月10日。2週間ほど猶予があります。
参照:https://kabutan.jp/stock/chart?code=4523
④ キヤノン(7751):決算通過後に判断する「待ち」銘柄

テクニカル分析

10月16日の高値4,865円を22日にブレイク。ATR(1日の平均値幅)が1.66%と小さく、値動きが穏やかです。
損切り幅を狭く取れるため、リスクリワード(損失に対する利益の比率)が今回の5銘柄で最も良い銘柄です。
ファンダメンタル分析

7月に通期予想を上方修正し、営業利益は4,650億円(前期比+2.1%)の計画。
カメラなどのイメージング事業が好調な一方、メディカルとインダストリアルは下方修正されています。
予想PERは約12倍、配当利回りは約3.3%と割安感があります。
売買シナリオ 決算発表は10月27日(火)。ブレイク直後で決算を迎えるため、決算を見てから判断します。
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| エントリー条件 | 決算後も4,865円を終値で維持 |
| 損切り | 4,740円割れ(終値) |
| 第1目標 | 5,130円 |
| 第2目標 | 5,330円 |
参照:https://kabutan.jp/stock/finance?code=7751
⑤ オリエンタルランド(4661):底打ちから本格回復へ

テクニカル分析

5月25日の年初来安値2,103円から5割以上反発。10月16日には9日続伸し、年初来高値を更新しました。
RSランク92は5銘柄で最も高く、トレンドの強さは折り紙付きです。
ファンダメンタル分析

第1四半期(4〜6月)は売上高+10.4%、営業利益+23.1%で過去最高。上期の営業利益予想に対する進捗率はすでに81%に達しており、上方修正への期待があります。
10月からは高価格帯チケットを導入し、クルーズ船事業への期待も高まっています。
注意点は、9月末の特別株主優待(100株でパスポート)目当ての買いが一巡したこと。さらに台風・豪雨による客足への影響も懸念材料です。
売買シナリオ 決算は10月29日(木)。好材料がある程度織り込まれているため、「材料出尽くし」の売りに注意が必要です。
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| エントリー条件 | 決算後も3,197円を終値で維持 |
| 損切り | 3,080円割れ(終値) |
| 第1目標 | 3,510円 |
| 第2目標 | 3,770円 |
参照:https://kabutan.jp/stock/finance?code=4661
次点・見送りにした銘柄
次点:西日本旅客鉄道(9021)、武田薬品工業(4502)、ZOZO(3092) いずれも形は良好です。
JR西日本は値動きが小さく、武田薬品はブレイク時の出来高が平常並み(0.99倍)でした。ZOZOと武田薬品は10月29日に決算を控えています。
見送り(過熱):オービック、大塚商会、野村総合研究所、ベイカレント、SHIFT RSIが77〜88、または25日線乖離が11〜32%と過熱気味です。
強い銘柄ですが、今から買うと一度の調整で損切りにかかりやすい位置です。押し目を待ちましょう。
初心者が守りたい3つのルール
- 損切りラインは買う前に決める:ブレイク銘柄は、基準高値を割り込んだら「ダマシ」の可能性が高まります。
- 決算をまたぐかは事前に決める:決算で株価が5〜10%動くことは珍しくありません。またぐなら株数を減らしましょう。
- 5銘柄すべてに同額を入れない:今回は東京海上・エーザイが比較的扱いやすく、キヤノン・オリエンタルランドは決算確認後と、銘柄ごとに優先度が異なります。
まとめ
| 優先度 | 銘柄 | 理由 |
|---|---|---|
| ★★★ | 東京海上HD | 過熱感が小さく、決算まで最も余裕がある |
| ★★★ | ソニーG | 出来高を伴う強いブレイク |
| ★★☆ | エーザイ | セクター全体に追い風、ただし割高感あり |
| ★★☆ | キヤノン | リスクリワード良好、決算確認後に判断 |
| ★★☆ | オリエンタルランド | トレンド最強、出尽くしに注意 |
高値ブレイク銘柄は「強いから買う」だけでなく、「どこで買い、どこで逃げるか」を決めてこそ武器になります。決算シーズンは値動きが大きくなるので、ルールを守って臨みましょう。
また、銘柄選択の方法(スクリーニング)や株についての記事も書いているので参考にしていただければ!
https://blog-hero.com/


