東京電力HD(9501)の分析まとめ
・2024年度第1四半期の決算では、売上高と利益の減少
・財務状況は悪い
・株価は下降トレンド
・東京電力HDはまだ様子見で良い
東京電力HD(9501)銘柄情報
東京電力ホールディングス(東京電力HD, 9501)は、エネルギー事業を中心に日本の電力供給を支える企業です。
2024年度第1四半期の決算では、売上高と利益の減少が見られましたが、燃料費調整制度の影響などが背景にあります。
今後、再生可能エネルギー事業や地域のエネルギーニーズに対応するための戦略が注目されています。
本記事では、事業内容や財務状況を詳しく見て、株式投資における任天堂株の今後の展望を考察します。
東京電力HD(9501)の事業内容
電力トップ企業
東京電力HDは、電力供給を主軸に、多様な事業を展開しています。主な事業領域は以下の通りです。
東京電力ホールディングス(HD)
東京電力グループの持株会社で、全体の経営戦略や財務管理を統括します。特に福島第一原子力発電所の廃炉や、リスク管理に重要な役割を担っています。
東京電力フュエル&パワー(FP)
火力発電を中心に、燃料調達から発電までを行うセグメント。JERAと連携して、電力供給の安定性確保に努めています。
東京電力パワーグリッド(PG)
首都圏を中心に、送配電ネットワークの維持・管理を行うセグメント。電力の安定供給を支える重要なインフラ部門です。
東京電力エナジーパートナー(EP)
小売電力事業を担い、家庭や企業への電力・ガスの販売を行います。需要家との直接的な関係を築き、省エネや新サービスの提供にも注力しています。
東京電力リニューアブルパワー(RP)
再生可能エネルギー事業を推進するセグメント。水力発電や風力、太陽光などのクリーンエネルギーの開発・運用を担当しています。
さらに、原子力事業も重要な位置を占めており、福島第一原子力発電所の廃炉作業が進行中です。
セクター別売上高
参照:https://www.tepco.co.jp/about/ir/library/presentation/pdf/240731setsu-j.pdf
小売電力事業が主力
電力販売の事業が一番の売上となっていますね。電気は生活に欠かせないものなのでここの売上は安定していると思います。
また、一時はデータセンターやAI関連での電力需要増加見込みもありました。今後も電気料金も上がり、電力需要も堅いので売上は安定しているのではないかと考えられます。
東京電力HD(9501)の業績
売上収益の推移
売上収益は減少
2024年度第1四半期の売上高は前年同期比で約7.6%減の1兆4925億円でした。
燃料費調整制度による価格変動が影響し、営業利益は前年同期比で約58.4%減少し628億円となっています。特に、燃料費調整の「期ずれ」の影響が大きく、純利益も同様に減少傾向にあります。
大口顧客の離脱進み、小売り販売電力量が減退してしまいました。
送配電は需給調整費用増が圧迫し、収益が抑えられています。
火力発電企業は一過性の期ずれ差益の大半剥落し持分益縮小。原発事故賠償特損継続だが、政府からの交付金特益で補填。
売上収益の推移を見る限り、あまり良くないですね。
東京電力HD(9501)の財務状況
財務状況は悪い
2024年6月末時点の東京電力HDの総資産は約14兆5390億円で、負債は10兆8257億円となっています。
自己資本比率は24.1%から25.3%に改善していますが、依然として高い負債比率が課題となっています。
原子力発電所の廃炉費用や燃料費の影響が大きく、財務状況には注意が必要です。
ROE・ROAは良くはない
ROEは8%以上が目安、ROAは5%以上が一般的な目安となりますが、東京電力HDは低水準が続いています。2024年には目安の水準になってきましたが、継続するかが問題なので回復してきたら株価も回復してくるのかなと思います。
東京電力HD(9501)の株価
株価:617円
PER:3.72倍
PBR:0.27倍
配当金:-円(年)
配当利回り:-%
配当性向:-%
時価総額:9,917億円
※2024/10/22のデータ
株価は下降トレンド
上記は東京電力HD(9501)の月足のチャートとなります。
東京電力HDの株価は、近年のエネルギー政策の変動や原子力事業のリスク、燃料価格の変動に左右される傾向があります。
一時、AI関連銘柄で1000円台まで上昇したのですが、ブームも過ぎ去り下降トレンドに転換しています。
PER・PBRの低さを考えると超割安ではありますが、業績が改善するか原発に関して良いニュースがでない限り株価はまだ回復するのは時間がかかるのではないかなと思います。
特に再生可能エネルギーへのシフトや、原子力関連の政策が株価に与える影響は大きいです。2024年においては、再エネ事業の成長に期待がかかる一方で、福島第一原子力発電所の廃炉作業など長期的な負担も考慮されています。
東京電力HD(9501)の配当金について
内部資金確保を優先
2024年度の配当予想は未定とされています。
燃料費や廃炉関連費用、再生可能エネルギーへの投資などを背景に、株主還元よりも内部資金確保を優先する可能性があります。
まとめ
東京電力HDはまだ様子見で良い
東京電力HDは様々な問題や業績がどうなるかが不安定な状況のため、いま株を買うのは避けた方が良いかなと思います。
そのため、何か好材料のニュースなどが出て、業績の回復などが見込める時がくれば買いで良いかなと思います。
国内外のエネルギー政策の動向や、原油価格、為替レートの影響を受けながら、事業展開を進めるでしょう。特に、福島第一原子力発電所の廃炉が引き続き大きな課題であり、政府との連携が重要な要素となります。
また、銘柄選択の方法(スクリーニング)や株についての記事も書いているので参考にしていただければ!
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以上