【株・FX】投資理論とは?おすすめの投資理論をわかりやすく解説!

おすすめ 投資理論 株の知識

投資を行う上で成功するためには、しっかりとした理論に基づいて意思決定を行うことが重要です。

株式やFXの世界では、数多くの投資理論が存在し、それぞれ独自のアプローチで市場を分析しています。

この記事では、有名な投資理論をわかりやすく解説し、どのように活用できるかをお伝えします。

1. 投資理論とは

投資理論とは、市場の動きや投資対象の価値を分析するためのフレームワークや考え方を指します。

これらの理論は、経験則やデータに基づき、効率的な投資判断を下すための道具として活用されます。

これから紹介する投資理論は数100年も使われている理論なので今後も有効に活用できるものとなっています!

正しい投資理論を理解し、自分の投資スタイルに合ったものを選ぶことで、リスクを抑えながら利益を最大化することが可能になります。

2. ダウ理論とは

ダウ理論は、19世紀末から20世紀初頭にかけて開発されたチャールズ・ダウが提唱した技術的チャート分析(テクニカル分析)の基本となる理論です。

ダウは、工業株平均(後のダウ・ジョーンズ工業株平均)と鉄道株平均(現在のトランスポーテーション平均)を用いて市場の動きを分析しました。

これらの平均値は経済全体の健康状態を反映すると考えられています。

この理論では、以下の6つの原則が重要とされています。

①平均株価はすべての事象を織り込む

市場価格は、需要と供給の変動によって形成され、あらゆる影響要因が価格に反映されるという考え方があります。

ファンダメンタルズ要因に加え、地震や災害などの予測困難な出来事であっても、その影響は市場の価格動向に織り込まれていきます。

したがって、将来の値動きを予測するには、すべての要因が反映されたチャートを分析することが有効だと考えられます。

この考え方が、テクニカル分析の根拠となっています。

②トレンドは3段階で形成される

ダウは上昇トレンド/下落トレンドについて、明確な定義付けをしました。

連続する高値および安値が、それより前の高値・安値より上に位置する(切り上げる)限り、上昇トレンドであると考えます。

その反対に、連続する高値および安値が、それより前の高値・安値より下に位置する(切り下げる)限り、下落トレンドであると考えます。

  • 長期トレンド(プライマリーサイクル)
    • 上昇または下降の明確な方向性を表す。通常、1年~数年間継続する。
  • 中期トレンド(セカンダリーサイクル)
    • 長期トレンドと逆行する調整局面を表す。通常、3週間~3か月継続する。
  • 短期トレンド(マイナーサイクル)
    • 中期トレンドの短期的な調整局面を表す。通常、数時間~3週間継続する。

③長期トレンドは3段階からなる

長期的なトレンドは、一般的に3つの段階に分けられると考えられます。

  • 第1段階
    • 機関投資家や先見の明を持つ投資家が買い始めるものの、市場全体の反応は鈍く、株価の変動も小幅にとどまります。
  • 第2段階
    • 株価の上昇や景気の回復が明確になり、多くの投資家がそれに気づいて参入し、上昇の勢いが加速します。
  • 第3段階
    • メディアでの報道が増え、市場の注目度が高まることで出来高も拡大し、一般投資家や初心者の参加が活発になります。

この最終段階では、初期に買いを入れた投資家が利益を確定する動きが強まり、トレンドの転換点となることが多いとされています。

④様々な市場を確認することで主要トレンドを把握する

ダウ理論の初期段階では、工業株価平均と鉄道株価平均の2つの指数が用いられていました。

当時、この2つの指数はそれぞれ独立した動きをするものと考えられており、どちらか一方だけが上昇または下落しても、明確なトレンドとはみなされませんでした。

両方が同じ方向に動くことで、初めて本格的な上昇トレンドや下落トレンドが確認できると考えられていたのです。

この考え方は現代にも応用されており、複数の市場や銘柄の動きを比較し、相関性を確認することが重要だとされています。

⑤トレンドは出来高でも確認されなければならない

ダウ理論では、シグナルを判断する際に出来高が重要な要素とされています。

一般的に、長期的な上昇トレンドでは、価の上昇に伴い出来高も増加し、調整局面では出来高が減少する傾向があります。

しかし、株価が上昇していても出来高が伴わない場合、上昇の勢いが弱まっている可能性があり、トレンドの転換が近いことを示唆しているかもしれません。

⑥トレンドは転換の明白なシグナルが出るまで継続する

一度トレンドが発生すると、その流れはしばらく続く傾向があります。

現在では、トレンドに沿って売買を行う「トレンドフォロー(順張り)」の戦略が一般的ですが、その根拠となるのがこの特性です。

トレンドは、明確な転換シグナルが出るまで継続すると考えられ、高値や安値がそれぞれ更新され続ける限り、その流れが維持されます。

しかし、このパターンが崩れたときに、トレンドの転換が示唆されることになります。

ただし、トレンドの転換シグナルは、中期的な調整局面と見分けがつきにくい場合があるため、慎重に判断することが求められます。

参照:https://www.oanda.jp/lab-education/beginners/aboutfx/dow-theory/

3. プロスペクト理論とは

プロスペクト理論は、心理学者ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって提唱され、投資家の意思決定における心理的なバイアスを説明するものです。

この理論では、以下の2つのポイントが注目されています:

損失回避バイアス

人は利益よりも損失の方が心理的に大きな影響を受ける。

簡単に言うと、人は損をするのが大っ嫌いということです!

株式投資で例えると、
持っている株式が少し値上がりした時に、まだまだ価格上昇が見込めそうなのに利益を確定してしまう。

逆に株価が下落した時に、損失を確定することを恐れたり、また上がるだろうと、そのまま保有してしまったりといった行動が考えられます。

参照点依存性

投資家は現在の状況を基準に利益や損失を評価する。

例えば、これまでの株価が2000円だった銘柄が1000円まで下落していたら安いと思って買うと思います。

しかしながら、これまでの株価が1000円だった銘柄が3000円まで上昇していたら高いと思って、なかなか手を出せないのではないかと思います。

株式投資の世界ではいくら株価が下がっていても、まだまだ下がる可能性もあるし、株価が急上昇していてもまだ株価が上がる可能性もあるので過去の株価は気にしつつ、企業の業績などを見て価値を見定める必要があるでしょう!

感応度逓減(ていげん)性

同じ割引額でも元の価格が大きいとお得さを感じにくくなる。

この理論を理解することで、感情に左右されず冷静な投資判断を行うことができます。

4. 現代ポートフォリオ理論とは

現代ポートフォリオ理論(MPT)は、ハリー・マーコウィッツによって提唱され、分散投資の重要性を強調する理論です。

この理論の主なポイントは以下の通りです:

  • 投資のリスクを分散させることで、ポートフォリオ全体のリスクを最小化する。
  • リスクとリターンのバランスを最適化することで、効率的な投資が可能になる。
  • 投資対象間の相関関係を考慮する。

簡単に言いますと、「広く分散投資をすることで、リスクを抑えながらリターンを高められる」という理論です。

これは、インデックス投資に当てはまる理論となっており、インデックス投資が理論的には最強の投資法だということがわかります。

5. 靴磨きの少年理論とは

靴磨きの少年理論は、1920年代のアメリカでジョセフ・ケネディが提唱したものです。

この理論では、大衆が市場に関心を持ちすぎている状況が市場が過熱しバブルのピークに達する兆候を示していると考えられています。

たとえば、普段株式投資をしない靴磨きの少年が株式投資について話し始めたとき、それは株式市場のピークを示している可能性があるとされます。

現代に当てはめると、テレビや電車での広告などで投資の話が多くなってきたり、普段株式投資の話をしない友人が株が盛り上がっているからと株式投資を始めたりと、このような出来事が増えてきたら株式市場は天井であり、暴落する可能性が高いと言えます。

この理論は個別銘柄で当てはめた方がいいかもです。
例えば、盛り上がっているテーマ株を初心者が触りだしたらピークだとか・・・

この理論は、過熱した市場を見極め、冷静に行動するための指針として役立ちますので参考程度に。。。

6. モメンタム理論とは

モメンタム理論は、過去の価格動向や出来高を分析し、上昇傾向にある資産がさらに上昇し、下降傾向にある資産がさらに下降する可能性が高いとする考え方です。

この理論は以下の場面で利用されます:

  • トレンドフォロー型の投資戦略。
  • 短期的な価格変動を活用した利益追求。

モメンタム理論は、ダウ理論と似ており、順張り投資が良いといったことを示しているので順張り投資を心がけましょう!

7. グレアムのバリュー投資理論とは

バリュー投資理論は、ベンジャミン・グレアムが提唱した理論で、株価が企業の本質的価値よりも低い場合に購入するアプローチを指します。

簡単に言えば、割安銘柄に投資をするということです!

この理論では、以下の点が重視されます:

  • 安全マージン:株価と本質的価値の間の差を確保する。
  • 財務健全性:負債の少ない企業を選ぶ。
  • 利益成長性:将来的に成長が期待できる企業を重視する。

バリュー投資理論は、長期的な視点で安定したリターンを追求する投資家に適しています。

8. サイクル理論とは

サイクル理論は、市場の動きが経済や季節、政治などの周期に従うとする考え方です。

たとえば、株価が上がりやすい月や曜日・利上げや利下げ後の株価の動き、選挙周期などが代表的です。

この理論の特徴は以下の通りです:

  • 経済活動の拡大と縮小を予測する。
  • 市場のピークとボトムを把握する。

サイクル理論は、中長期的な市場動向を理解する上で役立ちます。

9. バフェットの経営分析理論とは

バフェットの経営分析理論は、著名な投資家ウォーレン・バフェットが用いる投資哲学です。

この理論では、以下の点が重要とされています:

  • 経済的な堀(競争優位性):競争から守られる強固なビジネスモデルを持つ企業に投資する。
  • 経営陣の質:誠実で有能な経営陣が率いる企業を選ぶ。
  • 収益性高い収益性とキャッシュフローを持つ企業を重視する。

バフェットの理論は、長期的な価値を追求する投資家にとって参考になります。

以下で詳しく解説しています!

まとめ

本記事では、代表的な投資理論について解説しました。

それぞれの理論には独自の強みがあり、投資家のニーズや目的に応じて活用できます。

株式やFX市場で成功するためには、これらの理論を理解し、適切に組み合わせて実践することが重要です。

ぜひ、自分に合った理論を見つけ、より効率的な投資ライフを送りましょう!

また、銘柄選択の方法(スクリーニング)や株についての記事も書いているので参考にしていただければ!
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