【個別銘柄解説】王子HD(3861)を図解で分析!利回りは高いけど大丈夫?

王子HD 個別銘柄分析

王子HD(3861)の分析まとめ

・売上高は堅調だが、営業利益は低迷…
・ROE・ROAの平均が低い!(経営効率が悪い)
・株価は横ばい続き

王子HD(3861)銘柄情報

それでは王子HD(3861)の情報を見ていきましょう!

王子HD(3861)の事業内容

王子HD(3861)は、主に紙・パルプ事業を中核とし、パッケージング、化学製品、機能材料、バイオマスエネルギーなど多岐にわたる事業を展開しています。製紙国内トップ

近年では、環境配慮型製品やリサイクル技術の強化を通じて、持続可能な社会の実現に貢献する姿勢を強化しています。
特に、バイオマスエネルギー事業の拡大は、同社の長期的な成長を支える重要な柱となっています。

参照:https://investor.ojiholdings.co.jp/ja/ir/individual.html

基本的には製紙事業がメイン!

王子グループは、国内における洋紙生産のパイオニアとして、その技術と品質を確立してきましたが、現在では、事業分野は製紙の域を超えて広がり、多岐にわたっています。

しかし、どの事業も名前だけを聞いても何を作っているのかわかりません。
具体的に製品を見て確認してみましょう!

生活産業資材ビジネス
段ボール、紙器、紙袋といった各産業に不可欠な包装資材について、原紙製造から製品加工、さらにパッケージデザインまでの素材・加工一貫の生産・販売体制を行っている。

機能材ビジネス
レシート等に使われる感熱紙やラベル等の粘着製品、様々な素材を使ったフィルム製品、特殊紙事業

資源環境ビジネス
製紙原料のパルプや電力、木材製品等、木材資源を活用した様々な事業

印刷情報メディアビジネス
新聞や雑誌・書籍の用紙、コピー用紙等、印刷文化に関わる「紙」を扱う事業

売上の約62%が国内!

海外売上が大きいのかなと思っていたのですが、意外にも38%と低いですね。
将来的には海外売上率を50%に上げるとのことですので期待です。

王子HD(3861)の業績

売上収益の推移

売上高は堅調だが、営業利益は低迷…

2023年度の業績を見ると、売上高は前年同期比で増加しましたが、利益率は若干の減少を見せました。
2024年度も利益率は減少しているので、株的には魅力がないですね。
これは、原材料費の高騰やエネルギーコストの増加が影響していると考えられます。

一方で、海外市場への進出や新規事業分野での成功が、今後の利益拡大につながる可能性が高いです。特にアジア市場での需要拡大が業績を後押ししています。

王子HD(3861)の財務状況

特に問題なしの財務状況

王子HDの財務状況は安定しています。自己資本比率は40%を超えており、健全な財務体質を維持しています。また、長期的な負債の増加も抑えられており、キャッシュフローも十分に確保されています。
これにより、今後の成長投資や株主還元にも柔軟に対応できると考えられますね。

ROE・ROAの平均が低い!(経営効率が悪い)

ROE・ROAはずっと低空飛行しています。
ここの部分でもちょっと買い渋るポイントですね。ROEが10%位になってくれれば買いの兆しが見えるのですが、、

王子HD(3861)の株価

株価:574円
PER:7.5倍
PBR:0.51倍
配当金:16円
配当利回り:4.18%
配当性向:31.2%
時価総額:5,829億円

※2024/9/4のデータ

5年以上株価は横ばい続き

上記は王子HD(3861)の月足のチャートとなります。
500円~700円をずっと横ばいで移動していますね。売上と利益があまり伸びていないので株価も上昇しきれないのでやはり売上と利益が伸びない限り株価も上昇しないなと思います。

PERとPBRだけを見ると割安感がありますが、業績と照らし合わせても割安の理由が分かりますね。
利回り狙いで株を長期保有するのはありかもしれません。

王子HD(3861)の配当金の推移

配当推移も横ばい続き
王子HDは配当は約4%と高く、10万円以下で買えるという点で非常に注目度が高い銘柄です。

売上や利益が下がったら配当金も下がる可能性が大いにあるので注意が必要です。

まとめ

今後の業績や配当利回りは注目だが、今焦って買うほどの株ではない

環境配慮型製品やバイオマスエネルギー事業の拡大により、持続可能な成長が期待されます。
ただし、原材料価格の変動や業界全体の景気に左右される可能性があるため、適切なリスク管理が必要です。

以上