2025年も後半に入り、株式市場は大きく動いています。
日経平均株価は一時5万円に迫る勢いを見せましたが、11月19日時点では4万8000円台での推移となり、直近では「円安・債券安・株安」のトリプル安による下落局面も見られます。
「株価が下がった今こそ買い時?」
「でも、以前より配当利回りが下がっていない?」
そんな疑問を持つ投資家のために、今回は注目すべき高配当銘柄7選を徹底解説します。
また、単に利回りが高いだけでなく、業績の安定感や将来性も踏まえた「損しないための選び方」も紹介します。
なぜ今、高配当株なのか?

2025年の日本株は歴史的な上昇相場となりましたが、足元では調整局面入りしています。
株価が下落すると、相対的に配当利回りが上昇するため、高配当株投資家にとってはエントリーの好機と言えます。
ただし、年初(2025年1月)と比較すると株価自体が底上げされているため、全体の利回り水準はやや低下(5%台→4%台など)している点には注意が必要です。
だからこそ、「利回りの高さ」だけで飛びつかず、企業の稼ぐ力(業績)を見極めることが重要です。
注目のおすすめ高配当銘柄7選【2025年11月最新版】

今回は、安定した収益基盤を持ち、株主還元に積極的な7社をピックアップしました。
※データは2025年11月19日時点のものです(一部、会社予想・実績を含む)。
1. 神戸製鋼所(証券コード:5406)

【鉄鋼・アルミの大手】
- 最新配当利回り(予想):約4.29%
- PER(割安度):約7.3倍 / PBR:約0.62倍
会社情報
鉄鋼、アルミ・銅、機械、エンジニアリング、電力など多角的に事業を展開。
特に自動車の軽量化に不可欠なアルミ製品や、サスペンション用アルミ鍛造部品などで高いシェアを誇ります。
投資のポイント

年初と比較して株価が上昇したため利回りは4%台となっていますが、PER7倍台・PBR0.6倍台といまだ割安水準です。
業績は堅調で、自動車生産の回復と共に需要増が見込まれます。
参照:https://kabutan.jp/stock/chart?code=5406
2. 石油資源開発(JAPEX)(証券コード:1662)

【エネルギー安全保障の一翼】
- 配当利回り目安:約2.9%
会社情報
国内外で石油・天然ガスの探鉱・開発・生産(E&P)を行う国策的エネルギー企業。
近年は脱炭素に向けたCCS(CO2回収・貯留)事業にも注力しています。
投資のポイント

原油価格や為替変動の影響を受けやすい銘柄ですが、エネルギー価格の高止まりが収益をサポートしています。
PBR1倍割れの是正に向けた株主還元策にも期待できます。
参照:https://kabutan.jp/stock/finance?code=1662
3. 日本たばこ産業(JT)(証券コード:2914)

【鉄板の増配・高配当銘柄】
- 最新配当利回り(予想):約4.11%
- 株主優待:なし(廃止済み)
会社情報
言わずと知れたたばこ事業の世界的大手。
海外たばこ事業が利益の柱となっており、円安メリットを享受しやすい体質です。
投資のポイント

かつての5〜6%台という超高利回り時代に比べると利回りは低下しましたが、それでも4%超えは魅力的。
安定したキャッシュフローと、減配リスクの低さから、長期保有のポートフォリオの核として人気です。
参照:https://kabutan.jp/stock/finance?code=2914
4. 商船三井(証券コード:9104)

【海運大手・高還元の代表格】
- 最新配当利回り(予想):約4.57%
- PER:約8.3倍 / PBR:約0.58倍
会社情報
日本郵船、川崎汽船と並ぶ海運大手3社の一角。
コンテナ船事業(ONE社)からの持分法利益が大きく寄与しますが、エネルギー輸送や不動産など非海運事業の強化も進めています。
投資のポイント

海運市況(運賃)の変動リスクはありますが、PER・PBRともに非常に割安で放置されています。
配当性向を高めに設定しており、業績が良い年は爆発的なインカムゲインが狙えます。
参照:https://kabutan.jp/stock/finance?code=9104
5. 安藤・間(証券コード:1719)

【ダム・トンネルに強い準大手ゼネコン】
- 配当利回り目安:約4〜5%
会社情報
土木の名門「間組」と建築の「安藤建設」が合併。
大型土木工事に強みを持ち、リニア中央新幹線関連などのインフラ整備でも存在感を示しています。
投資のポイント

建設業界は人手不足や資材高騰の課題がありますが、国土強靭化による底堅い公共事業需要が強みです。
自己株式取得などの株主還元にも積極的な姿勢を見せています。
参照:https://kabutan.jp/stock/finance?code=1719
6. ソフトバンク(証券コード:9434)

【通信×AIの成長株】
- 最新配当利回り(予想):約3.81%
- PER:約19.9倍
会社情報
携帯キャリア事業を基盤に、PayPay、LINEヤフーなどを傘下に持つデジタルプラットフォーマー。
親会社の「ソフトバンクグループ(9984)」とは異なり、こちらは安定配当を重視する事業会社です。
投資のポイント

かつてのような5%超えの利回りは影を潜めましたが、通信料収入という安定財源があるため、不況耐性が高いのが特徴です。
AI・データセンター分野への投資が将来の成長ドライバーとして期待されています。
参照:https://kabutan.jp/stock/finance?code=9434
7. トヨタ紡織(証券コード:3116)

【トヨタグループの内装・シートメーカー】
- 配当利回り目安:約3%後半〜4%
会社情報
トヨタ自動車向けの内装品やシート、フィルターなどを製造。
EV化が進んでも「車内空間(シート)」はなくならないため、電動化リスクにも比較的強いと言えます。
投資のポイント

トヨタグループの堅実な経営基盤が魅力。自動車生産台数の回復に伴い業績も安定しています。
高配当銘柄の中では比較的ボラティリティ(価格変動)がマイルドで、長期保有向きです。
参照:https://kabutan.jp/stock/finance?code=3116
高配当株投資で失敗しないための3つの注意点
利回りランキングだけで銘柄を選ぶと、思わぬ「落とし穴」にはまることがあります。
以下の3点を確認しましょう。
1. 「記念配当」や「特別配当」に騙されない
一時的な利益(不動産売却など)で配当が増えているだけの場合、翌年は減配(配当が減る)して株価が暴落するリスクがあります。
「普通配当」が安定して出ているかを確認しましょう。
2. 配当性向が高すぎないか(無理して出していないか)
利益の何%を配当に回しているかを示す「配当性向」が100%を超えている企業は危険信号です。
タコ足配当(資産を切り崩して配当を出す)の可能性があります。
一般的に30〜50%程度が健全な目安とされています。
3. NISA(少額投資非課税制度)を活用する
通常、配当金には約20%の税金がかかりますが、新NISAの「成長投資枠」などを活用すれば、配当金がまるまる非課税になります。
高配当投資とNISAの相性は抜群です。
まとめ
2025年11月19日現在、日経平均は高値圏での乱高下を続けていますが、長期的に見れば企業の稼ぐ力は底堅く推移しています。
- 高利回り(4%以上)を維持している銘柄:商船三井、神戸製鋼所、JTなど
- 安定成長と配当のバランスが良い銘柄:ソフトバンク、トヨタ紡織など
株価下落時は「怖い」と感じるものですが、優良企業の株を安く買えるバーゲンセールでもあります。
一度に全額投資するのではなく、数回に分けて購入する「時間分散」を意識しながら、ポートフォリオを構築していきましょう。
また、銘柄選択の方法(スクリーニング)や株についての記事も書いているので参考にしていただければ!
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