株式投資やFXでよく使われるテクニカル指標やテクニカル分析で使われるひとつに「ボリンジャーバンド」があります。
この指標は、相場のトレンドを視覚的に捉えやすくし、適切な売買のタイミングを見極めるために役立ちます。
本記事では、初心者でもわかりやすくボリンジャーバンドの見方や使い方、売り時と買い時の判断方法を解説します。ぜひ投資判断に役立ててみてください!
1. ボリンジャーバンドとは?基本の見方
参照:https://kabutan.jp/stock/chart?code=0000&ashi=1
ボリンジャーバンドとは、移動平均線に対して、上下に「バンド」と呼ばれる線を引き、その間に価格の動きを示すテクニカル指標です。
一般的に、相場のトレンドや強弱を分析するのに使用し、視覚的に相場環境を把握しやすいインジケーターのため、多くのトレーダーから人気があります。
このバンドは、通常20日間の移動平均線を基準とし、その標準偏差に応じて上下に±1σ、±2σ、±3σのラインが設定されます。
±1σの範囲には約68%、±2σには約95%、±3σには約99.7%の価格が収まる確率があるとされています。
2. ボリンジャーバンドの見方
参照:https://www.oanda.jp/lab-education/beginners/technical_analysis/bolinger-band/#mokuji5
ボリンジャーバンドの主な構成要素は以下の通りです。
- 移動平均線(中央線):通常20日移動平均を使用。
- ±1σ(プラス・マイナス1シグマ):バンドの内側に引かれる線で、全体の価格変動の約68%が収まる範囲。
- ±2σ(プラス・マイナス2シグマ):全体の価格変動の約95%が収まる範囲で、一般的に使用される売買タイミングの基準。
- ±3σ(プラス・マイナス3シグマ):価格の変動範囲のほぼ99.7%が収まる範囲で、極端な価格動向の際に参考にされます。
このボリンジャーバンドの特徴は、価格の変動に応じてバンドの幅が広がったり狭まったりすることです。価格変動が大きいほどバンドが広がり、変動が少ないときにはバンドが狭くなります。
ボリンジャーバンドを使うことで、相場が「静か」か「活発」かを判断できるだけでなく、トレンドの転換点を探るヒントも得られます。
3. ボリンジャーバンドの使い方
ボリンジャーバンドには主に次の2つの使い方があります。
3-1. バンドウォークの活用
バンドウォークとは、価格がバンドの外側(±2σまたは±3σ)に沿って動く現象です。
この動きは、相場が強いトレンドを示しているときに見られ、バンドの外側を価格が追い続けるような形になります。
バンドウォークが発生している場合、相場の勢いが強いため「順張り(トレンドに従って売買する手法)」が有効となります。
たとえば、上昇トレンドの場合は買いのタイミングが続く可能性があり、下降トレンドの場合は売りのタイミングが続くと考えられます。
ただし、バンドウォークが終了した場合はトレンドの反転に注意が必要です。バンドの外側から価格が内側に戻り始めると、トレンドの勢いが弱まった兆候と見られるため、反対方向へのエントリー(売りまたは買い)を検討するタイミングと言えるでしょう。
3-2. バンドの縮小と拡大
ボリンジャーバンドが縮小(スクイーズ)している状態は、価格変動が小さくなり、相場が膠着していることを示します。
この状態が続いた後にバンドが広がり(エクスパンション)始めると、価格が急激に動き始める可能性があります。これを利用して、新しいトレンドが始まるサインとして取引を開始する戦略が「ブレイクアウト」と呼ばれるものです。
たとえば、株価がボリンジャーバンドの幅が狭い状態から急にバンドの外側に抜ける動きを見せたとき、新たなトレンドが形成される可能性が高まります。
このブレイクアウトを使うことで、トレンドの始まりにいち早く乗り、収益を得るチャンスが生まれます。
4. ボリンジャーバンドでの売り時と買い時
ボリンジャーバンドは、相場の売り時・買い時を判断するためのサインとしても利用されます。以下に具体的な使い方を見ていきましょう。
4-1. 買い時のサイン
①「何か良い材料が出て投資家がいっせいに買い始めた瞬間」を示すのが、ボリンジャーバンドの「買いシグナル」です。
また、②バンド幅が広くなったところで株価がさらに急落(売られすぎ状態)、バンド外へ出たら「買い」と見なされることが多いです。
例えば、価格が-2σまたは-3σの下側バンドに2回目に触れた場合が「逆張り買い」です。
このような状況は、価格が底を打った後に上昇トレンドに変わる可能性があるため、買いのエントリーを検討するタイミングと言えます。
4-2. 売り時のサイン
売りシグナルは、買いシグナルの逆です。
①「何か悪い材料が出て投資家がいっせいに売り始めた瞬間」を示すのが、ボリンジャーバンドの「売りシグナル」です。
逆に、②バンド幅が広くなったところで株価がさらに急騰(買われすぎ状態)、バンド外へ出たら「売り」と見なされることが多いです。
価格が+2σまたは+3σの上限バンドに触れた場合、「買われすぎ」の状態と判断されることが多いです。このような場面では価格が下落に転じることが多く、売りのサインとして利用できます。
このタイミングは、相場の天井に近い状態と見なされるため、売りのエントリーを検討するポイントとなります。
5. ボリンジャーバンドを活用する際の注意点
ボリンジャーバンドは相場の売買ポイントを示す便利なツールですが、単独で使うと誤解を招くこともあります。
例えば、一時的な価格の上下に惑わされて、誤った売買をしてしまうリスクがあるため、他のテクニカル指標と組み合わせて判断するのが有効です。
代表的な組み合わせとしては、移動平均線やRSI(相対力指数)と併用することで、より信頼性のあるエントリーポイントを見つけることができます。
まとめ
ボリンジャーバンドは、視覚的に売り時と買い時のサインを確認できる便利なツールです。
バンドウォークやバンドの縮小と拡大を利用してトレンドの強さを判断し、適切なタイミングでの売買が期待できます。
ただし、他のテクニカル指標と併用することでさらに効果的に活用できるので、投資初心者の方も積極的に試してみてください。
また、銘柄選択の方法(スクリーニング)や株についての記事も書いているので参考にしていただければ!
https://blog-hero.com/
以上