年末の楽しみの一つとして、個人投資家から絶大な人気を誇る「12月の株主優待」。
12月は年間で3番目に優待を実施する企業が多く、その数は約180銘柄にものぼります。
しかし、選択肢が豊富なだけに、「どの銘柄を選べばいいの?」「一番大事な、いつまでに株を買えば優待がもらえるの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では2025年12月の株主優待を最大限に活用するため、権利取得の正確なスケジュールから、専門家が厳選したおすすめ優待銘柄5選を分かりやすく解説します。
1.いつまでに買って、いつ売ればいいのか?

参照:https://www.kabuyutai.com/kiso/calendar.html
- 権利付最終日:2025年12月26日(金)
- この日までに株を買って、取引終了まで持っている必要があります。
- これが優待をもらうための最終購入期限です。
- 権利落ち日:2025年12月29日(月)
- この日になれば、もう株を売っても大丈夫です。優待をもらう権利はすでに確定しています。
- 権利確定日:2025年12月30日(火)
- この日に株主として名簿に名前が載り、正式に権利が確定します。
2.12月のおすすめ株主優待銘柄5選
数ある12月優待銘柄の中から、優待内容の魅力、投資額、企業の安定性や成長性などを総合的に評価し、5つの銘柄を厳選しました。
まずは一覧表で全体像を掴み、その後、各銘柄の詳細な分析をご覧ください。
【2025年12月 おすすめ優待銘柄7選 比較表】
| 証券コード | 企業名 | 最低投資金額(目安) | 年間優待価値 | 年間配当(予想) | 合計利回り(目安) |
| 2573 | 北海道コカ・コーラボトリング | 約390,000円 | 自社商品の詰め合わせ | 3,000円 | 約0.7% + 優待 |
| 3197 | すかいらーくHD | 約287,200円 | 4,000円 | 2,000円 | 約2.09% |
| 4922 | コーセー | 約601,500円 | 5,000~6,000円相当 | 14,000円 | 約2.33% + 優待 |
| 3097 | 物語コーポレーション | 約393,000円 | 7,000円 | 4,000円 | 約2.80% |
| 4755 | 楽天グループ | 約98,210円 | 非常に高い※ | 0円 | – |
1. 北海道コカ・コーラボトリング(2573)

| 項目 | 内容 |
| 権利確定月 | 6月・12月 |
| 最低投資金額 | 約390,000円 |
| 優待に必要な株数 | 100株以上 |
| 優待内容 | 自社商品の詰め合わせ(2,800円相当~)など |
| 継続保有条件 | なし |
企業概要と戦略:
北海道を拠点に、400種類以上の豊富な商品ラインナップと物流網を強みとする地域密着型の飲料メーカーです。
優待の深掘り:

優待は年2回、コカ・コーラ製品の詰め合わせや好きな商品1ケース、または全国の対応自販機で使える「Coke ONドリンクチケット」25枚(4,500円相当)など、複数の選択肢から自分のライフスタイルに合わせて選べるのが大きな魅力です。
自宅で飲料を楽しむ方にも、外出先で気軽に利用したい方にも嬉しい内容で、実用性の高い優待として注目できます。
参照:https://www.hokkaido.ccbc.co.jp/ir/stock-information/
2. すかいらーくホールディングス(3197)

| 項目 | 内容 |
| 権利確定月 | 6月・12月 |
| 最低投資金額 | 約287,200円 |
| 優待に必要な株数 | 100株以上 |
| 優待内容 | グループ店舗で使える優待食事割引券(100株で年間4,000円分) |
| 継続保有条件 | なし |
企業概要と戦略:

「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」など20以上のブランド、全国約3,000店舗を運営する日本最大のレストランチェーン。
優待の深掘り:

2025年より、従来のカード形式から利便性の高い「株主優待券(電子チケット)」へ移行しました。
特筆すべきは、優待残高の一部を500円単位で家族や友人にプレゼントできる「ギフト機能」や、1枚の優待券を複数の家族のスマートフォンで共有できる「シェア機能」です。
100株保有で年間4,000円分の優待カードがもらえるので、外食の機会が多い人には非常にお得です。
参照:https://corp.skylark.co.jp/ir/stock/incentive/
3. コーセー(4922)

| 項目 | 内容 |
| 権利確定月 | 12月 |
| 最低投資金額 | 約601,500円 |
| 優待に必要な株数 | 100株以上 |
| 優待内容 | 5,000円~6,000円相当の自社製品(複数から選択) |
| 継続保有条件 | 3年以上の継続保有で選択肢に高級ブランド製品が追加 |
企業概要と戦略
「雪肌精」や「コスメデコルテ」など、多彩なブランドポートフォリオを持つ大手化粧品メーカー。
高い研究開発力と、百貨店からドラッグストアまで幅広いチャネルをカバーする販売網が強みです。
優待の深掘り

100株保有で「ONE BY KOSÉ」の美容液など、5,000円相当以上の価値がある製品群から好きなものを一つ選べます。
この優待の真骨頂は長期保有特典にあります。
3年以上継続保有すると、選択肢に「コスメデコルテ」のフェイスパウダーやリポソーム美容液、「ジルスチュアート」のバスケアセットといった、通常では手の届きにくい高級ブランド製品が加わります。
株主優待では、コーセーのスキンケアやコスメなど自社製品がもらえるため、美容に関心がある方には見逃せない内容です。
参照:https://corp.kose.co.jp/ja/ir/stock/yutai/
4. 物語コーポレーション(3097)

| 項目 | 内容 |
| 権利確定月 | 6月・12月 |
| 最低投資金額 | 約393,000円 |
| 優待に必要な株数 | 100株以上 |
| 優待内容 | グループ店舗で使える優待食事割引券3,500円相当(年間7,000円分) |
| 継続保有条件 | 2025年12月権利分より、6ヶ月以上の継続保有が必要 |
企業概要と戦略
「焼肉きんぐ」や「丸源ラーメン」といった強力なブランドを軸に、高い成長を続ける外食企業。
国内既存店の好調に加え、積極的な新規出店戦略で業績を伸ばし続けています。
優待の深掘り

年間7,000円分の食事券は、焼肉きんぐをはじめ、「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」など、同社が展開する多くの人気業態で利用可能です。
2025年からは紙の優待券から電子カードへと移行し、利便性が向上します。
最も重要な変更点は、2025年12月末の権利確定分から6ヶ月以上の継続保有が条件となることです。
これにより、短期的な売買目的の投資家は優待を得られなくなります。
参照:https://www.monogatari.co.jp/
5. 楽天グループ(4755)

| 項目 | 内容 |
| 権利確定月 | 12月 |
| 最低投資金額 | 約98,210円 |
| 優待に必要な株数 | 100株以上 |
| 優待内容 | 楽天モバイルの音声+データプラン(30GB/月)1年分 |
| 継続保有条件 | なし |
企業概要と戦略
Eコマース、フィンテック、モバイルの三本柱で事業を展開する巨大IT企業。
長年の課題であったモバイル事業が、契約者数の増加に伴いEBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)ベースで黒字化を達成するなど、改善の兆しが見られます。
優待の深掘り

10万円前後の投資で、楽天モバイルのSIM(eSIM対応)が提供され、1年間毎月30GBのデータ通信が無料になるという、投資額に対する価値が極めて高い優待です。
大手キャリアで同等のプランを契約すれば月額5,000円以上かかることも珍しくなく、年間に換算すれば6万円以上の価値に相当する可能性があります。
ただし、一点注意が必要です。2025年12月に株を購入して得られる権利は、2026年に提供される優待が対象となります。
参照:https://corp.rakuten.co.jp/investors/stock/preferential.html
まとめ
12月は多くの企業が株主優待を実施するため、投資家にとっては絶好のチャンスです。今回ご紹介した5銘柄は、日常生活に役立つ優待内容ばかり。
飲食券や化粧品、通信費の節約など、それぞれのライフスタイルに合った優待を選んでみてください。
株主優待はお得に生活を楽しむ方法の一つ。ぜひこの機会に投資を検討し、賢く優待をゲットしてみましょう!
本ブログでは銘柄選択の方法(スクリーニング)や株についての記事も書いているので参考にしていただければ!
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