12月2日、柳井正会長兼社長が英BBCのインタビューで行った発言が、中国国内で波紋を広げていることがあります。
この発表で、ファーストリテイリング(9983)の株価が大幅落下しました。
この動きにはどのような背景があるのでしょうか?
本記事では、この出来事とその株価への影響について詳しく解説します。
結論
ファストリ(9983)が大幅反落
・BBCのインタビューにおいて、柳井氏は「ユニクロは新疆ウイグル自治区で生産された綿(新疆綿)を使用していない」と発言
・このコメントが中国国内での反発を招き、SNSでは「ユニクロ製品の不買を呼び掛ける」動きが広がる
・不買運動の拡大は、中華圏における業績に直接的な影響を与える可能性があると市場では懸念で株価下げ
1. 出来事の概要
2024年12月2日、ファーストリテイリングの株価が大幅反落し、ついに5万円の大台を割り込みました。
その背景には、同社の柳井正会長兼社長が英BBCのインタビューで行った発言が、中国国内で波紋を広げていることがあります。
柳井会長の発言が引き金
11月28日に放送されたBBCのインタビューにおいて、柳井氏は「ユニクロは新疆ウイグル自治区で生産された綿(新疆綿)を使用していない」と発言。
このコメントが中国国内での反発を招き、SNSでは「ユニクロ製品の不買を呼び掛ける」動きが広がっています。
中国での不買運動拡大の懸念
中国市場は、ファーストリテイリングの売上にとって重要な位置を占めています。
そのため、不買運動の拡大は、中華圏における業績に直接的な影響を与える可能性があると市場では懸念されています。
この動きを受け、株価が大幅に売られる結果となりました。
新疆綿問題の背景:米中対立の焦点に
新疆綿を巡る問題は、単なる商業的課題にとどまらず、政治的要素を含む国際的な議論の焦点となっています。
- 人権問題と米国の対応
新疆ウイグル自治区では、少数民族ウイグル族に対する人権侵害が指摘されています。この問題を受け、米国は新疆綿を使用した製品の輸入を禁止する措置を講じています。 - 中国の立場
一方、中国外務省は「新疆綿は世界最高品質の綿花の1つである」と主張し、企業が政治的圧力に屈することなく経営判断を下すよう求めています。
ファーストリテイリングの発言がこの政治的対立の中で注目を集めた形となっています。
参照:https://kabutan.jp/stock/chart?code=9983
3. 今後のポイント
上記はファストリの本日の5分足となります。
報道を受けての始まりの相場は大幅に株価が下がってしまったのですが、過剰な反応かと思った投資家たちは午前中には買戻しをしています。
本当に中国で不買する人が多いのかも疑問ですし、中国の一部の人しか騒いでいない可能性も高いので、冷静に考えると行き過ぎた落下だったのではないかと思います。
不買運動がしっかと始まって、実際に業績が悪くなったといった報告があった場合は落下不可避だと思います。
そのため、今回の報道で株価が長期的に落下していく可能性は低いので、押し目だと思って買うのもありかもしれませんね!
4. まとめ
ファーストリテイリングの新疆綿発言を巡る波紋は、同社の中国市場での業績に大きな影響を与える可能性があります。
今後の対応次第では、消費者や投資家の信頼を再構築するチャンスもありますが、慎重かつ迅速な対応が求められます。
引き続き、同社の動向に注目が集まります。
また、銘柄選択の方法(スクリーニング)や株についての記事も書いているので参考にしていただければ!
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