三角持ち合いは、チャートを通じて株価や為替のトレンドを判断するためのテクニカル分析の手法のひとつです。
売買のタイミングを判断したり、今後の相場の動向を予測するのに役立ちます。他のテクニカル分析と組み合わせることで、予測の精度がより高まるでしょう。
三角持ち合いのパターンや、売買における活用ポイント、注意点をしっかり理解し、今後の投資戦略に活かしてみてください。
1. 三角持ち合いとは
参照:https://www.invast.jp/blogs/triangle-formation/
三角持ち合いとは、株価や為替などの相場が次第に値幅を縮小させながら推移し、価格の上昇と下落が徐々に収束していくチャートパターンの一つです。
これは、上昇や下落のエネルギーが一時的に拮抗し、次のトレンドの方向性がまだ決まっていない状態を表します。
三角持ち合いは、チャート上で「三角形」に似た形状が形成されるため、テクニカル分析で活用される重要なパターンです。
三角持ち合いの終了後には、再びトレンドが発生する可能性が高く、エントリーポイントとして注目されています。
三角持ち合いの勝率は、私の感覚では65%くらいかなと感じます。
エントリーポイントが重要となってくるのでそこは経験を沢山積む事でしか得られない知識だと思います。
2. 三角持ち合いの3パターン
三角持ち合いには大きく分けて3つのパターンが存在します。ここでは、それぞれの特徴と見極め方を解説します。
① 上昇型三角持ち合い
上昇型三角持ち合い(アセンディングトライアングル)は、下値が切り上がり、上値が一定の抵抗線上で止まる形状です。
一般的に、買い圧力が強まっているとされ、上昇トレンド中に形成されると、ブレイク後に上昇が期待されます。
- 特徴:安値が徐々に切り上がり、上値が一定のラインで抑えられている。
- エントリーポイント:上値ラインを突破した後の買いエントリーが有効。
② 下降型三角持ち合い
下降型三角持ち合い(ディセンディングトライアングル)は、上値が徐々に切り下がり、下値が一定の水準で止まる形状です。
これは売り圧力が強まりつつある状態を示しており、下降トレンド中に形成されることが多く、ブレイク後にはさらなる下落が予想されます。
- 特徴:高値が徐々に切り下がり、下値が一定のラインで支えられている。
- エントリーポイント:下値ラインを割り込んだ後の売りエントリーが有効。
③ 均衡型三角持ち合い
均衡型三角持ち合い(シンメトリカルトライアングル)は、上値が切り下がり、下値が切り上がり、上値も下値も同じように限定的になっていき、形成される三角形が二等辺三角形に近くなるパターンです。
対称的な三角形の形状で、相場がどちらの方向にも動く可能性があり、ブレイクした方向へ大きく動くケースが多いのが特徴です。
- 特徴:上値が徐々に切り下がり、下値が切り上がっている。
- エントリーポイント:上方または下方どちらにブレイクするかを確認してエントリーします。
3. 三角持ち合いの使い方
三角持ち合いを利用する際には、どの方向にブレイクするかを見極めることが重要です。
ブレイクの方向が明確になった段階でエントリーすることで、トレンドに乗りやすくなります。
- ブレイクを待つ:三角持ち合いは次のトレンドが発生する予兆として注目されるため、トレンドの方向が確認できるまでエントリーを待ちます。
- 出来高に注目:ブレイク時の出来高が増加している場合、その方向に強いトレンドが発生する可能性が高いです。特に大きな出来高が伴うブレイクは信頼性が高いとされます。
- 損切りラインを設定:ブレイクがフェイクであった場合のリスク管理として、損切りラインを設定することも大切です。例えば、上昇型であればサポートライン付近に、下降型であればレジスタンスライン付近に設定すると良いでしょう。
4. 三角持ち合いの見つけ方
三角持ち合いがブレイクするタイミングは、ゴールデンクロスやデッドクロスが発生することが多いのが特徴です。
このクロスが起こると、新たなトレンドが発生しやすく、三角持ち合いの最終段階にあたります。
参照:https://kabutan.jp/warning/
具体的には、株探などのスクリーニングツールで「ゴールデンクロス銘柄」や「デッドクロス銘柄」を検索することで、ブレイク前の三角持ち合いが形成されている銘柄を探せます。
その中からきれいな三角持ち合いの形状を持つチャートをウォッチリストに入れておくことで、エントリーチャンスを逃さず利益を狙いやすくなります。
5. まとめ
三角持ち合いは、相場のエネルギーが一時的に停滞し、次のトレンドの方向を示唆するチャートパターンです。
上昇型、下降型、均衡型の3種類があり、それぞれの特徴を理解し、ブレイクのタイミングを見極めて活用することで、エントリーポイントとして有効に機能します。
三角持ち合いにはデメリットも存在します。
特に、価格が三角持ち合いの範囲内で長期間停滞する場合、突破の方向性が不明確になることがあります。これにより、誤ったエントリーを行ってしまうリスクが高まります。
また、三角持ち合いを形成している期間が長すぎると、トレンドの勢いが失われる可能性もあるため、その点には注意が必要です。
三角持ち合いのチャートは見極めが難しいこともありますが、出来高や損切りラインを設定しリスク管理を行うことで、利益につながりやすくなります。
相場におけるチャート分析力を高めるためにも、ぜひ三角持ち合いの見方を学び、実際のトレードに活用してみてください。
また、銘柄選択の方法(スクリーニング)や株についての記事も書いているので参考にしていただければ!
https://blog-hero.com/