11月29日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)がウェルスナビ(7342)を買収する意向を固めたとの報道がありました。
この発表で、ウェルスナビ(7342)の株価が大幅反発しました。
本記事では、この出来事とその株価への影響やTOB価格がいくらになるかについて詳しく解説します。
結論
ウェルスナビ(7342)がS高
・AIを活用して顧客に最適な資産運用を提案する「ロボアドバイザー」を提供。
・三菱UFJ FG(8306)がウェルスナビをTOBで買収し、完全子会社化すると発表。
・買収額はおよそ997億円になる見通し。
・TOB価格は1株1950円で実施
1.事業内容
ウェルスナビ株式会社(証券コード:7342)は、個人投資家向けに投資一任サービスを提供するロボアドバイザーの国内最大手です。
2015年に設立され、初心者にも使いやすい投資プラットフォームを提供し、多くの個人投資家から支持を集めています。
ウェルスナビの特徴として、人工知能(AI)を活用したポートフォリオ構築や運用、手数料の透明性、スマートフォンアプリによる簡便な操作性が挙げられます。
また、利用者のリスク許容度に基づき最適な資産配分を提案し、運用を一任できるサービスは、多忙な社会人や投資初心者に特に人気です。
2020年に東証マザーズ(現・グロース市場)に上場後も、利用者基盤を拡大し続けています。
2. 出来事の概要
2024年11月29日付の日本経済新聞朝刊により、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)がウェルスナビを買収する意向を固めたとの報道がありました。
このニュースを受け、ウェルスナビの株価はストップ高の水準まで急騰しました。
報道によると、三菱UFJは近く株式公開買い付け(TOB)を実施し、ウェルスナビの全株式を取得して完全子会社化する方針です。
買収総額は約997億円に上る見込みで、TOBにおいて株価にプレミアムが付与されることへの期待から、投資家から大量の買い注文が集まりました。
東京証券取引所は、この急激な注文殺到に対応し、寄り付き前に同社株式の売買を一時停止する措置を取っています。
参照:https://kabutan.jp/stock/news?code=2428&b=n202411280707
3. 今後のポイント
TOB価格やスケジュール
・TOB価格:1株1,950円
・TOB期間:2024年12月2日(月)から2025年1月20日(月)まで
そのため、来週以降は連日ストップ高になり、TOB価格に近づいていくと思われます。
TOB価格に到達した後は、上場廃止まで横ばいが続く見込みとなります。
もし、来週初めにウェルスナビ(7342)の株が買えたのであれば1950円まで持っておくのが良いでしょう。
三菱UFJの今後の動向
三菱UFJがウェルスナビの買収を計画している背景には、金融サービスのデジタル化を一層加速させる狙いがあります。
特に、以下のようなサービスの強化が期待されています:
- スマートフォンアプリを活用した最適な金融商品提案
ウェルスナビのロボアドバイザー技術を活用し、個人投資家向けの資産運用サービスをさらに進化させる。 - 若年層や初心者層の顧客基盤拡大
ウェルスナビが持つ若年層や投資初心者の利用者基盤を取り込むことで、三菱UFJのサービス利用者層を広げる。 - デジタル化時代に対応した新たな金融モデルの構築
銀行店舗に頼らず、オンライン完結型の金融商品販売を推進する。
三菱UFJは、ウェルスナビをグループの中核企業として取り込むことで、次世代型の資産運用サービスを構築し、国内外で競争力を強化する狙いがあるとみられます。
そのため、三菱UFJはこれまでウェルスナビが抱えていた若年層や初心者層の顧客を獲得でき、ウェルスナビの子会社化に伴いウェルスナビの経営も安定化し、更なる機能の充実などによりもっと顧客を獲得していくのではないかと思います。
4.まとめ
今回の三菱UFJによるウェルスナビ買収計画は、ロボアドバイザー市場における大きな転機となる可能性を秘めています。
そのため、金融機関によるフィンテック企業の買収加速が予想されます。
特に新NISA対応を見据えた資産運用サービス強化の動きが活発化や三井住友FGのマネーフォワード出資など、大手金融機関とフィンテック企業の連携強化が進展する見通しもあります。
今後の金融業界の動向についても、最新情報を随時注目するのが良いかもしれません!
また、銘柄選択の方法(スクリーニング)や株についての記事も書いているので参考にしていただければ!
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